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2020年6月11日 (木)

今更ながら有川浩(現ひろ)センセの小説『阪急電車』を歩く【前編】

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 今更ながらのネタであるが有川浩センセの『阪急電車』。
 2008年初版の小説で後に映画にもなった。
 ワタシはハードカバーで出た当時にこの本を競馬仲間から貸していただいた。
 そのまま返してなくて未だにワタシの手元にあるのだが(ヲイヲイ)、ひょっとしたらもう読み終わったからあげるよ、ということだったかもしれない(勝手なことを)。
 しかしその辺は昔の話過ぎて分からんので、もしもこれを見てらっしゃって、あげてねーよ、と仰ってくれればお返し致しますので、ご連絡下さい。

 さて、ことの起こりは新型コロナに尽きる。
 4月から在宅になって(今も在宅だけど)、危機感持って引き籠もったので、とにかく食っちゃ寝食っちゃ寝してたら、GW明けたら4kg増えてた。
 健康診断は6月早々(もう済んだ)、いかん減量して元の体重に戻さねば!!!
 と、まずは緩く食事減らしてみたりとか、酒ダイエットしてみたりとか(酒だけ呑んで肴を食べないという不健康ダイエット、真似しちゃいかんぞう)したけど、あんまり効果がない。
 そんな時、別件で行ったワタシの主治医にデブになったことを相談した所、仕事が終わって夕方くらいから走ってみたら??? というご提案をいただいた。
 しかしワタシは膝や足首に不安があるので、これはウォーキングであろうと、とりあえず1日1万歩を目指して歩き始めた、冬に着るようなロングのウインドブレーカーで出ていくことにした。
 今では暑すぎて不審者であるが、1月前まではそれ程変ではなかった。
 1万歩って言ったらだいたい2時間くらい歩かないと到達しないんだよ、意外とハード。
 ホント、いろんなコースを歩き倒し、こないだまではワタシの常識ではあり得ない歩き方をして何とかこなしていった(普通車で行くようなとこ)。
 雨が降ったりとか、もっとガツンと追い込みたい時はサウナスーツ着て10年ぶりくらいにエアロバイク引っ張り出してきて1時間弱漕いだ。
 おかげでどんどん体重が減っていって、先日の健康診断前日にはベスト体重くらいに戻り、検診当日にはベスト体重を割り込んだ。
 いかに平常時の出張の際にはに歩き倒してたか分かる。
 週の3日出てたら何やかんやでやっぱよく歩くのやな、なので早く仕事解禁してどこでも行けるようにして欲しいと切に思う。

 余談が長くなったが、そのウォーキングの中でウチのそばを流れる武庫川の上流にある宝塚大橋に行った際に、『阪急電車』で取り上げられてすっかり有名になったオブジェ「生」を見付けてしまった。
 仁川は競馬場があるからよく行くし、隣の小林は呑み屋が多いのでこれまたよく行くけど、武庫川の流れている近所の駅の宝塚南口と宝塚駅って歌劇に興味のないワタシにとっては何もない所なので、行くことがない。
 なのでマジマジと「生」をみたのは初めてと言っても過言ではない。

 ここで閃いた、読んだ当時もロケ地巡りでもするかと思ったが、誰かがやってるかと思い止めた。
 すると映画化されてますますもう良いかと思った。
 しかし、今のただ歩き回る時間をこの余興につぎ込むと、ワタシのウォーキングも充実するのではないかと思い、今回構想12年経ってようやく実現した。
 基本、在宅が終わってからの歩きなので、夕方で暗い画像が多いのは大目に見てクレイ。
 西宮北口や門戸厄神は流石に歩いて行く距離じゃないので、通勤を利用した。

 先に言っておくがあくまでこの舞台は小説『阪急電車』であって、映画『阪急電車』ではない。
 映画は映画で良いとは思うが、小説の始まりの主人公達が出ていないのではお話にならんので、ここは基本に返って小説をベースとした。
 ピックアップしたロケ地は独断と偏見による。
 ではここんとこのウォーキングの成果を見ていただきたい!!!

 

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 ・清荒神駅:宝塚中央図書館

 今津線やないやないかと言うなかれ。これが小説の出だし、始まりの主人公征志(まさし)とユキの出会いの場所。最初の1ページ目にいきなり「今津線から阪急宝塚線に乗り換えて一駅の清荒神駅に、宝塚中央図書館がある」と書かれているその中央図書館がこれ。
入ったことないけど、この建物を見ること自体20年ぶり以上か。それくらい清荒神は用事がない、正確に言えば駅前。幹線道にはそれなりにお店もあったりするんやけど、図書館的にしてもウチからは遠いのでここには行かない。後に述べる西図書館がメイン。

 

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 ・宝塚駅:生

 中央図書館で図らずも本の争奪戦をしていた征志とユキ、宝塚駅で偶然今津線の同じ車両に乗り込んで隣り合わせに座ってしまう。当初はユキをライバル視していたが、実はタイプであったことに気付く。電車が武庫川の鉄橋を渡り終える寸前にある川の中州の「生」を見付ける二人。ここでユキに「すごいでしょ?」と声を掛けられる。ユキは「初めて見つけたとき生ビール呑みたくなっちゃった」と言ったが、征志は「『なま』って読むんかな。俺、生死の『せい』かと思った」と答えるのであった。

 

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 ・宝塚南口駅:宝塚ホテル

 大正15年に建てられた老舗ホテル。しかし建物の老朽化により営業はこの春で終了し、川向こうの大劇場ら辺に移転したそうだ。本来ならもう新規オープンしてるはずだが、新型コロナの影響で延びてるらしいが、詳細は知らん。このホテルは映画のイメージの方が強い、翔子役の中谷美紀さんは美しかった。しかし小説内では南口駅のことを結構ズバッと書いておられていて、流石沿線に住んでるセンセだなと思う文章。のっけから「再開発なんていつかかるのか、という寂れた駅が宝塚南口だ。宝塚も宝塚から二つ隣の逆瀬川も、更には同じ沿線のどの駅もそれなりに生活感のある発展をしているのに、その波に一つだけぽつんと置いていかれたような駅である」、と一刀両断(笑)。大昔は駅前マンションの地下から2・3階くらいが商業スペースで学校帰りによく本屋に寄ったりとか、大学生にもなると地下の飲食街でバイト帰りによく呑んだんだが、その後隣の逆瀬川が近代化して一瞬だけ賑やかになったのですっかり寂れた。といってもその逆瀬川もショッピングモールがあるんだが、テナントはどこも長く続かず歯抜け状態で、買い物は100均か本屋くらいしか使いようもないくらいに終わってるんだが。宝塚南口駅は今はタワーマンションが建ってるがこれといって何がある訳でもないので、やはり行くことがない駅である。 ホテル自体は歴史を感じるホテルで、親子何代でここで結婚式を挙げるのがステイタス、という話が多々あり、地元の誇りとも言えるホテルであった。

 

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 ・逆瀬川駅:「ジョッキでいくなら-今日やろ!」と征志がユキを追った階段。

 ユキの住む逆瀬川、武庫川の「生」について、「生きる」とか「生死」を想像した征志だが、楽しいイタズラと捉え「生ビール呑みたくなった」と無邪気なユキのことをもっと知りたくなった征志は、「次に会ったとき、一緒に呑みましょう」とユキに別れ際に言われる。それが中央図書館のことを指されてることが分かり、どっちもお互いを意識してたのかと、そのきっかけは何だったのかと知りたくて席を立ち上がり、ホームに飛び降りて長い階段を二段飛ばして駆け上がった階段がこれ。今回この企画を実行するに当たってのポイントの一つはツバメ、ツバメがなけりゃ小説『阪急電車』は気の抜けた炭酸や、丁度今の時期なので良かった、なのでこのウダ話も進められる。征志が駆け上がった階段の中程に毎年ツバメが来て巣を作るポイントがある。昨日の帰りにも見てみたが、ぶくぶくに大きくなって今にもこぼれ落ちそうになってて、その可愛さからスマホンで写真撮ってく人はかなり多い。駅だけで言うと、今津線でツバメの巣が一番多いのは逆瀬川やろうな。

 

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 ・小林駅:ツバメの巣・翔子が惣菜コーナーでおにぎりを買った小規模なスーパー・白いドレスから着替える為に、服を買いに行った四階建ての大きなスーパー

 白いドレスのまま宝塚ホテルを出て目の前の宝塚南口駅から西宮北口行きの電車に乗った翔子、そこに居合わせた孫娘亜美とおばあちゃんの時江さん、「討ち入りは成功したの?」と声を掛け、「もしよかったら、小林で一度降りて休んでいくといいわ。あそこはいい駅だから」と紹介されたのが小林駅。ここは今津線で一番と言っても良い下町で駅前から呑み屋が多く、ワタシも行きつけの店がいくつもある。話の中では「見上げるとツバメの巣で、雛が山盛りに身を乗り出している」とあるが、この時は雛がまだ孵っておらず温めてる所であった(5月半ばやったからね)。当時は「今年もやって参りました。お騒がせしますが、巣立ちまでどうぞ温かく見守ってください」と張り紙があったみたいだが、今年はなかった。で、駅を出て東に下ってすぐあるのが「小さいなりに品揃えはなかなか」な小規模スーパー、確かにそうそう。そんでスーパーの警備員のおじさんに「服を買える店はありますか?」と尋ねて教えてもらったのが「坂道に出て正面に見下ろせる大きなスーパー」。ワタシは近所ではあるが買い物に行くことはほとんどないんだが。ここ小林駅は呑みに行く駅なのだ。

 


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 ・仁川駅:ミサの彼氏のDV男カツヤが「馬でも買うとったほうがマシや」と言って降りて「大レースがあるときなどは歩行者信号で捌ききれないほどの客が詰めかけるので、電車で来る客を改札から競馬場まで直接流せるように」地下に作られた連絡通路

 もうこれはそのまんま、競馬開催日の土・日しか開いてないが、 今は開催してるが無観客なので閉められたまま。直接競馬場に行けるようになったので、雨が降ってても傘が要らない。ま、ワタシはバイクで行ってるのであまり関係ないが。「だが、競馬場の反対側は昔ながらの商店街を抜けて閑静な住宅街になっており、あちらとこちらで落差の激しい駅」とあり、全くその通り。競馬場の反対側(西側)に好きなパン屋さんがあったのだが、昨年店閉めちゃったようで、西側に行くことはほぼなくなった、がくり。「下らない男ね」とカツヤをバッサリ切り捨てた時江さん、最近今津線もマナーが悪くなってきたから今こそ時江さんが必要やね。

 ここまでで前編、次回は西宮北口から宝塚駅に向かっての折り返しからとする。
 西宮北口なんてかつて阪急ブレーブスのホームグラウンド西宮球場があった辺りはエラく変わったし、その反対の南西の出口なんて降りたこともない。
 今では住みたい街の上位の西宮北口だそうだが、ワタシは宝塚の方が断然暮らしやすいと思うんだが、それは住めば都ってことか。


 ということで後編に続く。

 

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